■ フランチャイズ
フランチャイズの問題点
フランチャイズは急速に事業を拡大できる手法でありながら、多くの場合あくまでも看板を貸した個人経営であるため、その質の維持が難しい。フランチャイザー側はそのリスクを知った上での事業拡大であり、その資金負担は全て個人経営者が負うため経営リスクは非常に小さい。そのため、本部は事業拡大を急ぐあまり、慎重なマーケティングや充分な加盟希望者へのリスク説明をせずに安易に個人を勧誘する側面もあり、業界の専門知識や経験のない個人が、開業や事業経営におけるリスクをほとんど理解しないまま契約する場合がある。経営がうまくいかずに大きな負債を抱え廃業するケースも少なからず出てきている。多くのフランチャイザー側の勧誘方針として「経営の安定性」や「高収入」を前面に出していることもあって誤解されがちだが、フランチャイズと言えども、それに加盟し事業を継続することは、起業そして経営であり、それに伴うリスクは存在するのである。
情報の格差による問題
通常、フランチャイザーは事業について専門的な知識を有しているのに対して、フランチャイジーが事業に関する十分な知識を有していることは少ない。このことから、通常の消費者契約と同種の問題を生じることがある。十分な説明を受けないまま、フランチャイザーの言うがままにフランチャイジーとなってしまうことがあるのである。裁判で争われたものとしては、「フランチャイザーは事業成功の見込みが乏しいと分かっていながら、そのことを告げずにフランチャイズ契約を締結したため、フランチャイジーが見込んでいた収益が得られなかった」として損害賠償を求めるというケースが多い。しかしながら、開業後、フランチャイザーが予測した範囲内の売り上げを継続しているにも関わらず、「思ったよりも儲からない」「諸経費を引けば赤字である」と不満を訴え、その末に損害賠償を求める訴訟に発展した事例もある。これは、前項にも記すとおり、開業及び事業経営に伴うリスクを認識しない事や、「確実に利益が出る」と誤解したまま契約に至った事が原因ともなっている。